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SaaS is deadの空気で、名刺管理の会社を買った

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SaaS is deadの空気で、名刺管理の会社を買った

こんにちは。okuriru.comの「中の人」です。AIに決算書を分析させて、実際にどうなるかを検証している個人開発者兼投資家です。保有の開示は、自分の検証記録として書いています。

さて、2026年の2月頃ですかね。「SaaS is dead」——そんな言葉が、投資市場を賑わしていました。

AIの発達で、既存のSaaSはAIに置き換わるのではないか、という見えない恐怖から、かなりの有望株まで株価が急転直下、というくらい下がりました。

こんな恐怖のなか、「中の人」はせっせと名刺管理で有名なSansanを買い漁っていました。

仮説

エンジニアでもある僕の感覚として、まずAIのコストは高い。AIツールを出している企業はどれも赤字まみれで、「1ドル稼ぐのに3ドル使う」と言われるくらい高い。何人かのアナリストからは循環取引ではないか、という指摘もあった。いまもあるけど。

なので、AIにSaaSの業務ができたからといって、わざわざ高コストな方法を選ぶ会社がどこにあるのか、という話になる。AIは既存のITビジネスと違い、使えば使うほど新たに推論が必要になり、コストがかかる。

ここはいままでのITビジネスとかなり違う。ユーザーが使えば使うほど原価が安くなっていた。いままでとは全く違う。

そして、その大部分は電気代というどうしようもないオチではないか、と仮説を立てた。OpenAIのサム・アルトマンさんはオクロという核融合の会社もやっているようだけど、核融合技術は「あと30年」と言われ続けている幻に近い技術だし。

こういう仮説を立てたので、投資対象をSaaSにして、そのなかでも安く安心して買えるものを探していました。

そこで見つけたのが、名刺管理で有名なSansanです。

タイミングが悪かった本社移転

2025年5月期に本社移転の影響が出ており、そのため利益が大きく減って見えていた。移転に伴う設備投資が約30億円規模で、一時費用も乗っていた。

これはAIが教えてくれたのですが、いい着眼点だったなと。表向きの数字だけではわからないところまで見ているのはさすが、と思いました。

そして、営業利益自体は伸びていたこと、前受金が売上高の4割前後あることなどから、「もしやこれは買い時では」と思いました。

同じ指標は、いまでもAppsの評価ページで開けます。

SansanのEDINET評価(Apps)

分析記事はこちらです。

最後は人海戦術というアナログ的強さ

Xですかね。「AIに名刺を読み込ませて、これでSaaSなんていらないんじゃね?」みたいなポストがバズったのは。

これを見て思いました。この人たちはAIのコストを全く見ていない。そして、コストが将来的に大幅に下がると思い込んでいる。

AIで画像を読み込むと、トークンを大幅に消費します。名刺という限定された用途なら、OCRを強化するなり、人の目視の方が最終的なコストは安くなるはずです。

それに一番忘れてはいけないのが、AIによる処理は最後に必ず人間がチェックする工程を挟む必要がある、ということです。

ようは、OCRやアルゴリズムを地道にチューニングしていった方がはるかに安上がりになる、と僕は思いました。

そのなかでSansanは人目によるチェックを入れている。そこは大きなアドバンテージになるな、と。

恐怖のなかで買い込む

さてさて、この自分の仮説を信じて、「落ちるナイフはつかむな」という市場の教訓を全く無視して、着々と買っていました。

正直なところを言うと、1000円を切るとは思いませんでしたね。売上も急成長、利益も出そうと思えばかなりいい水準で出せる状態でしたから、「マジか」と思っていました。

結局、段階的に買って、全部で1900株、平均1100円でした。いまの水準をみればもっと買えばよかったと思いますが、バリュー投資家としてはかなりの割合を突っ込んだので、まぁこんなもんかと今は思うようにしています。

SaaS is deadの空気で、名刺管理の会社を買った

今では含み益は190万ほどです。買い込んでいるときは正直怖かった。

今後

現時点では1株も売っていないSansanですが、売りも考えるフェーズにきました。

Sansanはいい会社ですが、所詮はただのSaaS会社です。単なるコンピューターの前でしか商売をしないようでは、売上はたかが知れています。

SansanがいくつもSaaSサービスを出すことだけに注力するようであれば、それが売り時だと思っています。

Eightを持っているので、そちらをうまく使えればもう3000億くらいは時価総額は上がりそうとみているのですが、ビジョナルがそれくらいの時価総額なので。

まぁ、リクルートの牙城を崩せるようなビジネスになれば、という希望はあるのですが、正社員向けしかないですからね。悩ましい。

ただ、大きな希望もあります。それはいつか来ると思っている、AIバブルです。

僕はAIはITバブルのようにいつか弾けると思っていますが、ITバブルでAmazonやGoogleが出てきたように、いくつかのAI会社は生き残ると思っています。そして、いくつかのAI会社は潰れると思っています。

いまのところOpenAIとソフトバンク。(笑)

この空気が市場に蔓延するときが、売り時のピークかなと。たぶんですが、かなり実力とかけ離れた時価総額までいくのでは、と思っています。

保有は継続。新規の追加や利確のタイミングは、上の仮説が壊れたとき——SaaS乱造だけに寄ったときか、AIバブルの熱がピークに見えたとき——に改めて見る、というのがいまの整理です。

追伸:我ながら助川電気工業、住友電工といい。よく当てれるツールを作れたなと思っております。いまのところ。

※投資助言ではありません。保有状況は執筆時点の「中の人」の記録です。

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