OKURIRU ブログ

メルカリ(4385)は「終わった」のか? 利益倍増の裏にある「銀行化」と「越境」の正体を暴く

1分で読めます
メルカリ(4385)は「終わった」のか? 利益倍増の裏にある「銀行化」と「越境」の正体を暴く

こんにちは、okuriru.com の開発者です。福岡の自宅でコードを書いていると、妻から「最近メルカリ、売れなくなったよね?」と話しかけられました。我が家の断捨離係としては聞き捨てならない言葉です。「いやいや、そんなはずは…」と思いながらPCを開き、開発中の okuriru.com でデータを叩いてみると、私の背筋が凍りました。

「売上の伸びが、止まっている…?」

かつて飛ぶ鳥を落とす勢いだったメルカリ。しかし、深掘りしていくと、そこには「成長の終わり」ではなく、「別の生き物への進化」が隠されていました。今日は、エンジニア兼・個人投資家の視点で、メルカリが決算書の裏に隠した「真の姿」を暴いていきます。

1. ビジネスモデルの深掘り:銀行化と越境商社

データを見ると、メルカリの変貌ぶりは一目瞭然です。かつての「フリマアプリ一本足打法」からは完全に卒業しています。

① 「銀行化」するメルカリ

今回の決算で最も驚いたのは、営業キャッシュフローが赤字(▲119億円)であること。「利益は倍増しているのに、なぜ現金が減る?」答えは「メルカード」です。ユーザーが「つけ払い」や「カード払い」をすると、メルカリにとっては「一時的な現金の持ち出し(債権の増加)」になります。つまり、商品が売れていないのではなく、金融事業が爆発的に伸びて、お金を貸しまくっている状態なのです。債権回収率は99.3%。優秀なAI与信によって、この「貸金」は将来、金利と手数料というチャリンチャリンビジネス(ストック収入)に変わります。これは立派な「銀行化」です。

② ひっそりと爆発する「越境EC」

そして、投資家が最も注目すべきはここ。「越境EC(海外販売)」です。円安を追い風に、日本の「おもちゃ・フィギュア・ブランド品」が海外で飛ぶように売れています。そのGMV(流通取引総額)は、なんと900億円を突破。 US事業が苦戦する一方で、この「グローバルせどり」プラットフォームが新たな収益の柱に育っています。「メルカリUS」は正直厳しい戦いが続いていますが、この「日本発・世界行き」のルートこそが、メルカリの本当の勝ち筋かもしれません。

③ 「メルカリ ハロ」の早期撤退という決断

スキマバイト「メルカリ ハロ」。登録者数は凄まじい勢いでしたが、2025年12月でのサービス終了が決定しました。これを「失敗」と見るか、「損切りの速さ」と見るか。私は後者です。収益化の目処が立たない事業をダラダラ続けるより、スパッと止めて「Fintech」と「越境」にリソースを集中する。この経営判断の速さは、むしろ好感が持てます。

2. 財務の真実:筋肉質への変貌

それでは、実際の数字を見ていきましょう。

成長性・効率性分析

売上高は微増ですが、注目すべきは「純利益率」の劇的な改善です。

指標2022202320242025
売上高(億円)1,4701,7211,8741,926
純利益(億円)-507398261
売上高純利益率-3.4%4.2%5.2%13.6%

純利益率13.6%)というのは、プラットフォーマーとして非常に優秀な数字です。「筋肉質な体質」への転換は完了したと言っていいでしょう。

オーナー利益分析

ウォーレン・バフェットが重視する「オーナー利益(真の稼ぐ力)」を見てみます。

指標2022202320242025
オーナー利益(億円)-5107154205

純利益とほぼ同水準のオーナー利益を叩き出しています。これは、メルカリの設備投資(CapEx)が非常に少なく済む「ソフトウェアビジネスの強み」を証明しています。現在の株価水準(時価総額約5,000億円)で見ると、オーナー利益利回りは約4.1%。グロース株としては「割安」の水準に入ってきたと言えます。

ネットキャッシュ分析

指標2022202320242025
ネットキャッシュ(億円)708215-25310
自己資本比率10.8%12.9%14.3%18.3%

ネットキャッシュ(ここでは流動資産+投資有価証券-負債合計と定義)は、2024年の大幅マイナスから 2025年にはプラス10億円へ急回復 しています。これは、Fintech事業の債権回収が順調に進み、資産の流動性が高まっていることを示唆しています。自己資本比率は18.3%(IFRS連結)。Fintech事業を抱える企業としては、健全な水準を維持しています。

3. 投資家としての「本音」と結論

「買い」なのか?

正直、かつてのような「売上倍々ゲーム」を期待すると火傷します。US事業の再成長も、まだ不透明です。しかし、今のメルカリは**「安定収益の日本事業 + 成長期待のFintech/越境EC」**という、非常にバランスの良いポートフォリオを持っています。

  • リスク: US事業のさらなる低迷、Fintechの貸倒率悪化(不況時)。
  • リターン: 越境ECの爆発的成長、利益率のさらなる向上。

私が社長なら、このまま「選択と集中」を進めます。株価がピークから低迷している今、PER 10倍台後半というのは、このビジネスモデルの強さを考えれば「バーゲンセール」に近いかもしれません。「億り人」を目指すポートフォリオの守り神兼・成長枠として、十分に検討に値する銘柄です。

ただし、投資は自己責任で。安全マージンをしっかり確保してエントリーしてくださいね。


メルカリ の「あるべき株価」をシミレーションしてみませんか?

記事で紹介したメルカリの財務データ、もっと深く分析したいと思いませんか?

okuriru.comなら、バフェット流の「オーナー利益」に基づいたメルカリのシミュレーションが可能です。あなたが求める期待利回り(ハードル・レート)を入力するだけで、独自の理論株価を瞬時に算出します。

👉 メルカリの理論株価を計算する

「この株、今の価格は妥当?」という疑問を、自分だけの基準で解消しましょう。財務データのCSVダウンロードも、もちろん可能です!


タグ